砂糖は太る?太らない?~体脂肪が増えるメカニズム~

「砂糖=太る」というイメージから、ダイエット中は甘いものを控えている方も多いと思います。今回は、砂糖を食べると太るのか?体脂肪が増えるメカニズムについてご紹介します。甘いものを我慢しているけど痩せないという方は、ぜひ参考にしてみてください

■砂糖は太る?太らない?
「砂糖=太る」というイメージがありますが、実は、砂糖を食べたからといって太るわけではないんです。

糖質1g=4kcal
タンパク質1g=4kcal
脂質1g=9kcal

砂糖は1g=4kcalです。タンパク質と同じなので、砂糖を摂れば太るというわけではありません。砂糖を食べると太るのではなく、砂糖を摂り過ぎるから太ってしまうのです。

糖質は、砂糖やお菓子をはじめ、お米・パン・小麦・イモ類・炭水化物・果物・ジュース・缶コーヒーなどに含まれています。砂糖をそのまま摂っても、炭水化物や糖質を含む加工食品を摂っても、血糖値が上り、インスリンが分泌されて脂肪を溜め込みやすくなるため、太りやすくなります。

■体脂肪が増えるメカニズム

食事と摂ると、糖質は速やかに消化吸収されて体内に入ります。体内では糖質はブドウ糖としてやり取りされており、血液中のブドウ糖を血糖、その濃度を血糖値と呼びます。糖質を摂ると15分程度で血糖値が上昇しはじめ、血糖は血液に乗って全身に運ばれます。必要以上に血糖値が高いと、体にダメージを与えてしまうため、血糖値を下げるために、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。血糖はインスリンの作用によってグリコーゲンとなって、体を動かすときのエネルギーとして肝臓や筋肉に蓄えられます。糖質を摂り過ぎるとエネルギーが余ってしまい、余ったエネルギーは脂肪細胞に蓄えられます。糖質を摂るほどインスリンがたくさん分泌されてしまい、体脂肪が増えるということになります。

■糖質を摂ると痩せにくくなる理由
人間は運動しているとき以外にも、呼吸や体温の維持、内臓の働きなどのために、糖質と脂質がエネルギーとして代謝されています。ところが、糖質を摂取してインスリンが分泌されると、脂質の分解がストップされてしまいます。エネルギーとして糖質から消費されるため、糖質を摂り過ぎていると、脂質が分解されません。糖質を摂り過ぎたり運動不足の状態になると、体脂肪が分解されるタイミングが減るため、痩せにくくなるということです。

■糖質の摂取を減らせば痩せる
甘いものを食べると、脳内ではドーパミンが分泌され、人は幸福感を感じます。この快感が病みつきになると糖質依存症となり、糖質を摂らないとイライラしたり落ち着かない状態になったりします。糖質には中毒性があるので、砂糖やお菓子・ジュース・ごはん・パンなどの甘いものがやめられない状態なら、糖質中毒になっている可能性があります。

糖質は味覚を狂わし、満腹感を感じにくくするため、食べ過ぎの原因にもなります。糖質中毒から抜け出すには、糖質を一切摂らないようにしなくても、摂取量を減らしていくだけでOK。糖質を摂り過ぎている状態では痩せることはできないので、痩せるためには、糖質を多く含む食べ物の摂取を減らすようにしましょう。糖質を減らすことで、味覚や満腹感が正常になり、代謝も上がるので、糖質を減らせば自然と痩せていきます。

■糖質を多く含む食品に注意!
スポーツドリンク・ジュース・缶コーヒー・お菓子・弁当・パン・ラーメン・ピザ・加工食品・ジャガイモなどのイモ類・果物・調味料・お酒など、糖質を多く含む食品はたくさんあります。糖質を多く含む食品を食べていると、気づかないうちに糖質過多・糖質中毒になっているかもしれません。砂糖の摂取だけでなく、糖質を多く含むこれらの食品の摂り過ぎにも注意しましょう。

■まとめ
いかがでしたか?今回は、砂糖や糖質が太る理由や、体脂肪が増えるメカニズムについてご紹介しました。糖質の摂取を減らせば、味覚が正常化し甘いものを食べたいという欲求も少なくなっていきます。砂糖はダイエットの敵ではなく、適量なら問題ありません。糖質を一切摂らないという極端なダイエットはストレスになり、余計に甘いものを食べたくなってしまいリバウンドの原因になります。ダイエットを成功させるためには、極端に糖質制限をするのではなく、糖質が少ない食品に変更したりして、無理なく続けられる程度に、糖質の摂取を減らすことをおすすめします。